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bo-bo-記 rec.0086 00.12.04 「エンゲキ=[mne.george]のころ(13)」 |
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ありがとう。と僕は電話に向かって頭を下げた。もうひとつは、
アンナからだった。女心と秋の空とはよく言うが。本当にオナゴの気持ちはよくわからん。結局振り回されるのはこちらの方で、オナゴはいけしゃーしゃーと生き続ける。あー、いやじゃいやじゃ。 そういえばこのとき会ったK子は数年後、還暦間近の某有名舞台演出家と恋仲になり、彼の子供を身ごもることになる。老人が好きなんです、と言うあの言葉はまんざらでもなかったようだ。 次の日、久しぶりに稽古場にアンナが来た。まあ、スッキリとは行かないだろうが本番までなんとかなだめつつやって行くしかない。あまり元気がないアンナに、そのままの気持ちでいいから。なにか元気のない感じのエチュード(即興劇)を造ってみて、と言ってみた。
と、聞くので。
アンナ、トシ、静岡君が打ち合わせを始める。僕は武蔵野君を近くに呼んだ。
そんな話の間にアンナ達の打ち合わせが終わり、エチュード稽古がはじまった。 はじめにトシが簡単な説明をする。
嫌な予感はしたが彼女が自分から考えた設定だ、とにかくみて見よう。 話はこんな話だった。事務所の社長とマネージャーがアンナを首にしたいのだが、どちらがアンナに言うか揉めている。そこへアンナが次のシングルCDの打ち合わせに事務所にやってくる。社長もマネージャーもなかなか言い出せない。なんとなく二人の様子がヘンなのに気づき、アンナの方から二人に聞くことに。あの、、、わたし首ですか。 ちょっと待ってくれよ、これ実話じゃないか。なんでアンナは今ここでこんなベタな寸劇をやるのだ。ますます彼女のことがわからなくなって来た。
僕はアンナを連れて代々木公園に行った。十月の夕方の公園は人影まばらで、落ち着いて話をするにはちょうどいいだろう。そう思ったオラがバカだった。寒空の下にもかかわらずアベックばかりで、あちらこちらでブチュー、チュー、ベチョー、と口吸い行為のオンパレード。やっとのことで空いてるベンチを見つけて彼女と二人で腰を掛けた。
賭けだった。ヘタをするとこういうことを言うと本当に帰ってしまう女の子も多い。でも、言ってしまった。もうどうにでもなれ。隣のベンチのカップルは乳揉みに入っていた。 沈黙は続いた。 隣のカップルの男は揉みほぐした乳を口にくわえていた。 片方の乳が風にさらされる。
オ・オラが嘗め回して暖めてやろうか、ヤケクソ気味の僕は心の中でそう呟いた。
周りのカップルの行為に頭を持って行かれてた僕は、イキナリ「やります。」と言われ、何をやるのか勘違いしかけていた。
しまった、こんな青春ドラマのようないいシーンでなんだかヒトゴトのような相槌を打ってしまった。
おお、先生と生徒の和解の良きシーンだ。しかしだ、隣のカップルに目をやると、すでに男の上に女がまたがっているではないか。これはひょっとして入っているのか。ジリジリと黒い服着たデバガメのオッサン達も近づいて来た。小声で言いあっている、入っとる、入っとる。イカン、これ以上ここに居ると、オラも理性を失ってしまいそうだ。そうなったらアンナにガオー、ガオー、っと飛びかかってしまうだろう。イカンイカン。早く逃げなくては。
青春ドラマのラストを締めくくるように僕たちは走った。一生懸命走った。そうしないと僕のポコチンは鎮まってくれなかったのだ。 稽古場に着くと男たちだけで稽古を始めていた。 僕は演出席に座り、冷たくなった缶 コーヒーに口をつけた。 武蔵野が寄って来た、そして小声で話しかけて来た。
僕はジロリと武蔵野を見やった。なんだか不服そうに武蔵野は引き下がった。 まあいろいろごたついたが、その日を境にアンナは二度とやめるとは言わなくなった。 やっと落ち着いてスタートラインに立てる。そんな気持ちだった。 →next rec. |
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